一番恐ろしいのは

みなさん、ご訪問ありがとうございます。

昨日のブログで、立川志の輔さんの
落語を聞きに行ったと書きましたが、
本日はその時に演じられた演目
「中村仲蔵」について紹介したいと思います。

落語の演目に出てきますが、中村仲蔵は実在した人物で、
歌舞伎の世界で立身出世をとげた名役者です。

子のいなかった舞踊家の養子となったのをきっかけに、
仲蔵は芸事を磨き、その流れで歌舞伎の世界に入ります。

歌舞伎の世界は厳しい階級制度があり、
最下級が「稲荷町」、中堅が「相中」、最上位が「名題」と
ランク付けされています。

「稲荷町」の仲蔵にあてられる配役は、セリフもない端役。
「稲荷町」だから当然のことです。

端役をまじめにこなしていく仲蔵。
更に稽古に励み、励み、励み、
ついに師匠の中村伝九朗(市川団十郎だったかも…)
の目にとまり、仲蔵を「相中」に昇進させ、彼を可愛がります。

歌舞伎の演目では演者が2人だけの演目があり、
師匠の伝九朗はその演目の相方に仲蔵を抜擢させます。

いつもの2人演者の演目をしていたある日、
師匠の伝九朗は、何でもない場面で会場から喝さいが沸くのを
不思議に思っていました。

舞台そでの弟子たちにその理由を聞いてみると、
伝九朗の背後で仲蔵が伝九朗の存在を際立たせる
見得を切っているとのこと。

これを知った伝九朗、一大決心をします。

つまり、中村仲蔵を最上位の「名題」に昇進させる。

座の一同、ひっくり返ったような衝撃を受けます。

歌舞伎の世界は血筋を重んじる世界。
どんなに芸の優れた役者でも、
歌舞伎一族でなければ昇進は「相中」止まり。

門閥外の中村仲蔵が「名題」に昇進することなどあってはならないこと。
師匠の中村伝九朗はそのタブーを破ってでも仲蔵を昇進させます。

仲蔵の昇進に快く思わないのは座の一同。
血筋のない仲蔵が「名題」に昇進するのですから当然でしょう。

なので、仲蔵に向ける嫌がらせが始まります。

仲蔵が「名題」になって初めての演目。
配役が決定され、仲蔵にも演ずる配役が伝えられます。

演目は「仮名手本忠臣蔵」

中村仲蔵は自分の配役を見て愕然とします。
仲蔵が演ずることになったのは、斧定九郎(おのさだくろう)。

演目のなかで登場してすぐに殺されてしまう役なのです。
しかも暗い山道で通行人を殺し、盗みをはたらき、
その後イノシシと間違われて鉄砲で撃ち殺されると言う間抜けな役なのです。

更に、斧定九郎のいでたちは山岡頭巾をかぶった、もっさい格好。
顔すらはっきりと見えない格好です。

極めつけは、仲蔵に割り当てられたのは斧定九郎一役のみ。
見せ場など、どこにあるのでしょうか?
最上位の「名題」が一役のみなど普通では考えられないことなのです。

そう、つまり。

座の一同の嫌がらせです。

この嫌がらせに中村仲蔵はどう立ち向かうのか?



長くなったので、次回に続く。

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