吐露

みなさん、ご訪問ありがとうございます。


漫画家である井上雄彦さんの作品である
「バガボンド」に向ける自身の心情が知りたくて、
井上さんのインタビューをまとめた
「空白」
を読んでみました。


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「空白」に関するレビューはまた後日に書くとして、
このインタビュー集を読んで
井上さんの作品を生み出す
苦悩が垣間見えたのかもしれません。

井上雄彦最後のマンガ展では、
「バガボンド」の主人公である
宮本武蔵の最期の姿が描かれていたそうなのです。

つまり、もうすでに「バガボンド」の終わりかたは
表現されている。

しかし、その終わりかたに向かって
どのように話を進めていけばいいのかを
見失い、井上さんはストレスで体調不良になり、
長期休載という形になりました。

それを知ってから、
「バガボンド」のあるセリフを思い出しました。

それは、これを最後に休載になった
最後の巻である33巻。


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宮本武蔵の幼馴染である本位伝又八が
講談師として、武蔵の剣に生きた人生を
語っている場面。

佐々木小次郎と宮本武蔵が
それぞれの人生を歩み、
少しずつ巌流島の決闘へと
誘われていく過程を講じ、
時間とあいなったので本日はこれまで、と
又八は聴衆を解散させます。


見物客が太鼓橋から消え、
少年と又八の2人になった時、

「どんどん人増えてるね」

の少年の言葉に、
返した又八のセリフが、
井上さんの「バガボンド」に向ける心情そのものを
吐露しているのではないかと思ってしまいました。


そのセリフ。


  
   「こんなに増えるとはな。逃げちまおうかな」
   「ここからはもう、そんなに楽しく話せる話でもないしな」



又八の講談は、井上さんの描く「バガボンド」、
講談を聞く聴衆は、私たち「バガボンド」の読者と置き換えて、

「どんどん人増えてるね」

の少年のセリフは、

「どんどん「バガボンド」の読者が増えてるね」

と言っているようにも解釈できましたし、

「逃げちまおうか」

の又八のセリフは、
連載をやめようかと思い悩む
井上さんのようにも解釈しました。

井上さんは、「バガボンド」を早く終わらせたいのかも、と
深読みかもしれませんが、思ってしまいました。

その後のセリフに、少年が

「みんな待ってるよ」

と言い、又八は

「そうだな」

と返します。


「バガボンド」をやめたいけど、
ファンはついてきている。
待っていてくれている。

井上さんの葛藤に見えてしかたないのは私だけでしょうか?

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